足場

思い出の片隅にいつも足場がある

思い出の片隅にいつも足場がある

部屋を掃除していたら、小学校の時の文集が出てきた。

 

自分の親へ感謝の気持ちをつづった作文が載っていて、恥ずかしいなぁ、と思いながらもつい読み返してしまった。

 

今は現役を引退したけど、オレの父親はとび職の親方で、現場に遊びに行くと、いつもお弟子さんたちに構ってもらっていたっけ。

 

遊びにって言うか、現場が近所だと、母親に差し入れを持っていくように尻を叩かれていたから、しょうがなく行っていたんだけど、本当に楽しい日々だったと思う。

 

建設現場には無機質な足場がいくつも組まれていて、いったいどういう構造になってるのか、どんなに見ても分からなくて、その足場だけでも立派な建築物に見えたものだ。

 

あれから何年経ったのか。定かではないが、あの頃のように建設現場の足場を見て少年時代のように心揺さぶられることはなくなった、当然と言えば当然なのだが、文集を読み返してみて、忘れていた何かを思い出したような気がする。

 

オレの2歳になる息子はオレによく似て、重機が大好きで、工事現場では足を止めさせられる。少々うんざりしていたけど、今度の休みはじっくりと遠くから重機や工事現場、そして足場を眺めえるのも悪くないかもな、そんな心境だ。


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